5月17日(木)、浅川先生を迎えて今月の自叙伝書写感謝の集いが盛況のもと開催されました。
今月のタイトルは、「お互いを認め合い 助け合って生きる」です。
以下講話の要点を掲載します。
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歌い手の幸せ は、聞いた人が感動して喜んでくれた時感じられます。
「お客様は神様です」
三波春夫さんの有名な言葉です。なぜそう言い切れたのでしょうか?戦地に行かれ、シベリアに抑留たとき、もう俺の人生は終わりだと思ったそうですが、何者かによって生かされた実感を持たれたそうです。その後、俺ができるのは浪曲だけと思い歌い始められますが、全く売れませんでした。やがてふとしたことから浪曲風歌謡曲を歌い始め、爆発的に売れるようになります。 多くの人が涙を流しました。三波さんは、この人たちによって勇気を与えられ生かされていると感じました。今この講演を聞いてくれる皆さんによって私も生かされているわけです。
ある男性 が35、6歳の時人生の絶頂を迎えていました。会社の経営も順調でしたが、ある時一日で転落してしまいます。経理の男性が会社の金を横領、持ち逃げしたのです。その結果会社では、次々不渡りを出す羽目になります。やがて逮捕になった男が憎くて首を締めましたがどうなるものでもありません。彼は、借金取りから逃げ回るようになりました。人生を恨み、大酒飲みになりました。家庭では暴力をふるい、店でも喧嘩した挙句に大雪の日に道に倒れてしまい、その上に雪が積もっていました。やがて妻と子どもを実家に返した彼は、自殺しようと線路に横たわりました。しかし、急にこわくなって飛びのいた彼は、死ぬこともできません。その時、ポンポンと肩を叩いたのが高校時代の友人のk君でした。事情を聞いたK君は、「卑怯じゃないかと歯を食い縛って生きろ!」といいました。「俺の会社に来い」ということで彼はK君のところで働くようになります。それでも心はやりきれず、黙って屋台で酒を飲みました。K君に見つかると連れ出されて、平手打ちを食らいます。「 男の誓いはどうなった!」K君は言いました。「妻子のことを考えないのか!」K君の目には涙が浮かんでいました。彼もも涙が出ました。その後、彼は心底悔い改めて懸命に働いた末、五年して妻子を呼びました。奥さんはその時彼に言います。「Kさんにお礼を言ってください。」K君は、この間毎月三万送り続けてくれたらしいのです。彼は、心から泣きました。なぜ彼はここまでしてくれるのか。k君に聞きました。「お前は忘れたのか?成人式のとき金がなく背広もなくジャンパーで惨めに記念写真に入ろうとしていたとき、お前は俺の気持ちくんで背広を貸してくれた。こいつが困った時俺は命をかけようと思ったのだ。」